知っておきたい腸の重要性。便秘は「美」の大敵!便秘改善で美肌を手に入れよう!
多くの女性の悩みである便秘。
健康面だけでなく美容面でも大きな影響を及ぼす要素として高い関心を集めています。
美容と便秘の関係とは
便秘は美容の大敵であることはご周知の通り。しかし、現代女性が抱える便秘の悩みにはストレスが大きく関わっていることや、従来の便秘対策だけでは不十分であることは実はあまり知られていません。
まずは近年の腸事情を探っていきましょう。
腸の働きと美容の関わり
健康や美しさを保ったり、高めたりするために何が大切かご存知ですか?
それは「いかに一つ一つの細胞に質の良い血液が届けられるか・・・」ということです。
血液の質には腸が大きく関わっています。腸の働きが活発で消化吸収が円滑だと、食べ物からしっかり栄養吸収ができ、その栄養が血液に乗って全身の細胞に行き渡ることで細胞が活性化し、新陳代謝が高まります。
一方、腸の働きが低下すると腸内環境は悪化し、血液が栄養不足になるだけでなく、自律神経との関係から血流も悪くなります。
すると、便秘はもちろん、お肌のトラブルや、肥満、むくみなど様々な美容への影響・不調を与えてしまいます。
また腸内環境は歳を重ねるごとに悪化し、30代、40代から急降下することがわかっています。
健康と美しさを保っていくには30代、40代から腸内環境を意識、改善してくことが重要です。
ストレスや生活習慣の変化が腸への負担を大きくする
ここ40年で女性で大腸癌の患者数が約7倍に増加。
女性の大腸癌罹患数は乳癌に次いで2位、がんの部位別死亡数では1位です。
一昔前は高齢者に多かった大腸癌ですが、若年層にも増加したのは慢性化したストレスによる腸内環境の悪化という大きな原因に加え、生活リズムの夜型化や食生活の変化が重なり、腸にとって過酷な環境となった現代社会の結果です。
そもそも腸はストレスに弱い臓器といわれており、脳や自律神経と深い関係があるのです。
今増えている便秘のほとんどはストレスが原因。
ストレスがかかることで下痢や便秘の症状が悪化してしまいます。
「脳腸相関」という言葉があるように、ストレスを軽減すれば腸の調子も整い、反対に腸の調子が良ければストレスの軽減も出来るということ。
人間の体って面白いですね( *´艸`)
女性には便秘になりやすい様々な原因が・・・!
上のグラフから、便秘に自覚症状がある人は、男性に比べて圧倒的に女性の方が多いことがわかります。また、便秘の自覚症状がある女性は20代から増え、高齢になると一気に増加していきます。
便秘は主にストレスや食生活、運動不足、不規則な生活などが原因で起こります。女性の場合、さらに下記の影響も受けている人の他に、締め付けのある服装や、体の冷え、仕事状況下で便意を我慢してしまったりすることで、排便のタイミングを逃しがちになり、サインを感じにくくなってしまうケースもあります。
お腹周りの筋力不足
腹筋をはじめとするお腹周りの筋力が弱いと、便を押し出す力も弱いため、便秘になりやすくなる。
男性でも高齢になると便秘に自覚症状がある人が増えるのは筋力が低下するためです。
女性ホルモンの作用
排卵後、妊娠しやすいように体の調子を整える働きをするプロゲステロン(黄体ホルモン)は、体内に水分を貯めるために便から水分を奪います。
また蠕動を抑える作用によって、腸の働きも妨げてしまいます。
妊娠・出産の影響
妊娠中は子宮が大きくなり腸管圧迫が起きる他、つわりの影響による食生活の変化などが便秘に繋がります。
産後では母乳の分泌による水分不足、生活リズムの変化などの要因があげられます。
ダイエットなどでの食事制限
食べ物を十分に摂らなければ、当然便の量はすくなくなります。食事制限などで偏った食生活になると、便をスムーズに排出するために必要な栄養や水分の不足に陥ります。
「腸内フローラ」とは?腸内の様子はどうなているのでしょう。
大腸には約1000種類、100兆個もの腸内細菌が生息しています。重さにすると1.5〜2kg!!
腸内細菌は種類ごとにグループを形成し、人間が食べた物をエサにしてお互いに助け合ったり、競い合ったりしながら共存しています。この多種多様な腸内細菌を顕微鏡で見ると密集している様子がお花畑(flora:フローラ)のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。
その状態は人それぞれで、年齢や普段の食事や生活習慣の違いによって変わります。
腸内細菌は食べ物を代謝してエネルギーに変えて消化吸収をサポートしたり、免疫細胞を活性化したり、外部から侵入した病原菌などの繁殖を防いだりしています。
腸内細菌は「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種に大別されます。
善玉菌 | 2 | 乳酸菌・ビフィズス菌・フェーカリスキンなど |
悪玉菌 | 1 | 大腸菌(有害株)・ブドウ球菌・ウエルシュ菌など |
日和見菌 | 7 | 大腸菌(無害株)・連鎖球菌など ※悪玉にも善玉にもなりうる菌 |
良好な腸内環境
腸は小腸と大腸を合わせて9mもある筋肉の菅。必要な栄養素の吸収、不要なものの排出がスムーズに行われる状態がGOOD!
- 「デブ菌」「やせ菌」とは?
- 最近ちょいちょい俗語で取り上げられる「デブ菌」「やせ菌」。デブ菌とは“ファーミキューティス”、やせ菌は“バクテロデイス”を指します。ファーミキューティスは栄養成分を過剰に吸収する菌といわれており。便秘症の人や太っている人は、腸内のデブ菌の割合が多い傾向にある。ただどちらも日和見菌なのでやせ菌の多い腸内を目指すには腸内細菌のバランスを保つことが大切です!
美容に関係するメカニズム
便秘が起きている時腸内環境は悪化、すなわち悪玉菌が多くなっている状態。すると腸内ではアンモニア、硫化水素、インドールといった成分が発生します。これらは臭いガスで悪いおならを作る毒になります。腸内環境が悪化している時、どんな良いものを食べても、こうした毒は発生します。
これらの成分は門脈という血管を通り、肝臓にまで入って細胞にダメージを与える為、疲れやすくなります。さらに成分は血液にのって心臓へ入り、そこから全身を巡るため、血流の質を悪くします。
また前述したように腸と自律神経が相互関係にあるため、血流のコントロールがうまくいかず血液の流れも悪化し、美容面で様々なトラブルを招く引き金になります。
そもそも便秘とはどんな状態?
そもそも便秘とは、どんな状態のことをいうのでしょうか?
例えば日本内科学会では「3日以上排便がない状態」または「排便があっても残便感がある状態」と定義されています。
排便は毎日ないといけないと思っている人も多いと思います。
しかし実際は周2〜3回の排便でも問題はありませんし、きちんと出た!お腹のハリがない!といった感覚が重要。
便の80%が水分で、残り20%が食べカスや腸内細菌、剥がれ落ちた腸内粘膜などで構成されています。
便には腸内粘膜や腸内細菌が含まれているので、腸内環境を映す鏡なんですね。
自分の便の状態をチェックしてみる事も大切です。
●良い便の状態
✅水の中に浮く
✅いきまなくてもすんなり出る
✅臭いがそこまでキツくない
✅色が黄色または黄褐色している
✅練り歯磨き粉よりやや硬い
など
便秘解消のポイント
便秘んも原因には下記の3つの傾向に大きく分けられます。
ぜん動運動不全タイプ(食習慣に問題)
偏った食事で腸内環境が悪化し、腸の働きが低下しているタイプ。常に腸に便が溜まった状態であることで、さらにぜん動運動が弱まってしまうことも・・・。
副交感神経低下タイプ(ストレス)
ストレスの影響で副交感神経の働きが低下し、ぜん動運動が促されないタイプ。ストレスに加え、睡眠不足や不規則な生活の影響を受けている可能性も・・・。また排便がないことがストレスになり、悪循環を引き起こしがちです。
直腸・肛門に問題タイプ(腸が鈍感)
便が直腸まで移動すると、通常、脳からの排便命令が直腸や肛門に伝わります。しかし、排便を我慢する癖がついていたことで、排便命令がうまく伝わらなくなり、排便出来なくなってしまったタイプ。薬に頼り、さらに鈍感になってしまう人も・・・。
ポイントは「余裕のある朝」腸の働きをスムーズにする習慣。
朝は副交感神経から交感神経に切り替わる時間で、通常は腸の排便の準備が整っています。
時間に余裕を持って便秘に働きかける習慣を身に付けましょう。
朝起きたらまずコップ1杯の水を一気に飲みます。胃に水の重みがかかると胃の下にある大腸を刺激して、「胃結腸反射(胃腸のぜん動運動を促す反応)」を誘導します。そして朝食後は必ずトイレタイムをとりましょう!
はじめは便意がなくても、便座に座り、排便のリズムを体に覚えさせていきます。また腸や自律神経に働きかけるストレッチやエクササイズなども取り入れると効果的です。
腸が働くタイミングとは?食事と睡眠の関係
1日の中で腸の働きが活発になるのは、副交感神経が優位になる「食後」や「睡眠中」です。消化吸収が進むため、便秘改善には大切な時間です。
食事を摂ると、まず交感神経が優位になり、食べ終わると副交感神経が活発になります。この切り替わりをスムーズにするためには、一口20回以上よく噛むことが重要です。大食い・早食いは胃腸に負担をかけるので、腹7〜8分目でゆっくり食べることを心がけましょう。
また睡眠中、腸は副交感神経の活発化によって「空腹期消化管運動(食べたものを肛門の方に押し出す収縮活動)」をし、翌朝の排便の準備をします。
食後間もない時間に寝ると、交感神経が優位なままとなり、腸は空腹期消化管運動を行わず
、睡眠の質まで落ちてしまいます。夕食は寝る3時間前までに済ませ、時刻が遅くなる場合は消化の良いもの選びましょう。
糖質制限ダイエットが原因?食物繊維不足
糖質が多いパンや白米などを制限する糖質制限ダイエット。
体重が効率的に減らしやすいことから、一般的にも認知されつつあります。ところが糖質の一種「レジスタントスターチ」は便秘改善などの美容効果において注目されています。
これは、デンプンにあるにもかかわらず、消化されないまま大腸まで届き、食物繊維と同じような働きをする糖質で、「難消化性デンプン」と呼ばれています。さらに水溶性と不溶性両方の食物繊維の機能を兼ね備えていることから、便秘改善に大いに力を発揮してくれます。
レジスタントスターチは白米などの主食に多く含まれている成分なので、こうした糖質を排除するなどn栄養が偏りがちな過度な糖質制限ダイエットは、腸内環境に影響し、便秘を悪化させる可能性があることを頭においておかなければいけませんね。
便秘に効果的な食べ物とは
内側から腸に働きかけるためには、バランスが良い食事が大切です。また、食事から摂る善玉菌は生命力が弱く、すぐに便となり排出されてしまうため、毎日継続して摂取しましょう!
【食物繊維】
食物繊維は善玉菌のエサになる成分です。腸内環境を整え、老廃物を排出し、便秘やむくみを解消してくれます。主にイモ類、野菜、果物、キノコ類、海藻類、豆類、穀類などに多く含まれます。日々の食事では、主食に一品サラダをプラスし、白米よりも玄米を選ぶ、間食はプルーンやあんずといったドライフルーツにするなど、ひと工夫取り入れましょう。また食物繊維の1日の摂取基準は女性で18g以上(レタス🥬4個分)とハードルも高いので、不足分はサプリメントや野菜ジュースなどで補うのも有効的です。
【発酵食品】
発酵食品とは、微生物(納豆菌・乳酸菌・酵母菌)などの働きによって味わいや栄養価を高めたもので、善玉菌が豊富に含まれています。便秘改善はもちろん新陳代謝も促すなど、美容効果も高いため、特に積極的に摂取していきたい食材です。
普段の食事にはヨーグルトをはじめ、味噌や醤油などの発酵食品の宝庫である和食などを積極的に選択するのがおすすめです。
このほか、チーズやキムチ、アンチョビ、ピクルスなどの発酵食品もおすすめです。
便秘改善への➕α
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薬や下剤は使っても良い?
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便秘薬は常用すると手放せなくなりがちです。また刺激が強い薬の中には腹痛や下痢を引き起こすものがあったり、習慣的に服用するとだんだん効かなくなったりすることがあります。便秘の根本的な改善を目指すなら、なるべく食事、サプリメント、運動など生活習慣からアプローチするのが効果的。便秘薬を用いる場合は、なるべく専門医の診断を受け、体質、状態に合ったものを処方してもらいましょう。
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ヨーグルトも食物繊維も効きません。
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市販のヨーグルトに含まれる菌の種類はたくさんあります。体に合うヨーグルトを探してみて、毎日200gを目標に食べてみましょう!
また食物繊維には水溶性と不溶性があり、この二つのバランスが大切です。食物繊維を摂っているのにお腹が張ってしまうのは、不溶性食物繊維を沢山摂っている場合が多いです。そのような場合は納豆やオクラ、モロヘイヤやなめこ、メカブなどのネバネバ食材を摂ってみましょう。
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